更新日:2024年6月29日
タイトル
水族館飼育係だけが見られる世界
毎日は発見と感動に満ちている
著者・出版社
下村 実/著
ナツメ社
暑い夏は、涼を求めて水族館へ行かれる方も多いことでしょう。その際は是非、この本を一読されることをおすすめします。
水族館で悠々と暮らしている生き物たちは、どのようにしてやって来たのでしょう?ジンベエザメもアザラシもノコギリエイもクリオネも、それぞれ独自の生態を持っています。そんな彼らを無傷で運ぶため、飼育係の人々は世界各地に出向き、傷だらけになりながらミッションを果たします。無事に水族館に連れ帰ってからも、水槽の中で攻撃し合ったりガラスに衝突して死んでしまったり…と、苦労は絶えません。更に「本物」の展示を目指して奮闘は続きます。
壮絶な体験談がポジティブに描かれていますが、そこには著者の生き物への深い愛情と畏怖が感じられます。
「水族館は授業でいうと生物に分類されることが多いが、道徳だと思う」という言葉が印象的でした。
(スタッフH)