更新日:2021年3月27日
「ふしぎなえ」「旅の絵本」「ABCの本」など、多くの作品で親しまれた安野光雅さんが、2020年12月24日に亡くなりました。94歳でした。
島根県津和野町出身。豊かな想像力と遊び心から生まれた数々の作品は繊細で美しく、児童文学のノーベル賞と言われる「国際アンデルセン賞 画家賞」をはじめ、「ケイト・グリーナウェイ賞」(イギリス)、「最も美しい50冊の本賞」(アメリカ)など多くの賞を受賞しました。温かく豊かな人柄は、作品にも表れています。
また、文学、数学、科学、歴史などの分野にも造詣が深く、その文才にも定評がありました。
当館にも、絵本やエッセイ、挿絵や装丁など安野さんが手掛けた作品が数多くあります。その中でもおススメなのがこちらです。
「旅の絵本」
ある旅人が船を使って島に上陸し、旅が始まります。
絵の中では、かけっこをする子供たち、農作業に励む人や建築物を作る人たち等、多くの人が日常生活を送っており、映画やアニメで見るようなファンタジー世界が広がっています。この絵本に文字はありませんが、読者の皆様の視点次第で、無限に想像が広がっていき、心がワクワクしてくるはずです。あなたもこの絵本の中で旅をしてみませんか?
「たくさん本を読んで、自分の眼で見て、自分で考える」ことの大切さを、穏やかな口調で私たちに教え続けてくれた安野光雅さん。心からご冥福をお祈りし、お礼を申し上げます。 (スタッフMH)